2025/03/19 17:33
何度も思い出すインタビューがある。坂東玉三郎氏から「なんで歌舞伎に型があるか』を聞き出した新聞のインタビューだ。「型を破って型に出る」。ものを作る現場での核心を話していた。平たく言って社会はスポーツではないしゴールに球を入れるだけが目的ではない。スポーツの言葉だけで社会は語れない。「じゃあ何が目的か」「目的(…)」のカッコの中は入れ替えられる。主役も社長も記者も、主語になるものはすべからく入れ替えられる。ではカッコの外は何?それこそがデジタルネイティブ世代にはあたりまえの「方法のことば」。それは言い換えれば関数であり、述語であり、ワイヤーフレームワーク。
型を破るレキジットバラエティーについては編集学校の千夜千冊に「型の日本文化」というスゴイ書評があるけれど、もう一度歌舞伎のインタビューに戻れば、坂東玉三郎氏は「歌舞伎の言葉」を使って「方法」の話をしていたのである。